【店長の親愛なる日記】
【漢字10個並んでいるだけで】
掃いても掃いても
キリがないわ。
先日、実家に行った際、
母が家の前の街路樹のある
道路で落ち葉の掃除をしていました。
木々が赤や黄色に色づき、
風で落ち葉がクルクルと
舞っています。
その様子は
風情があって綺麗ですが、
お掃除する方にとっては、
結構な手間ですね。
いよいよ今年も
「炉開き」(ろびらき)
の時期がやって参りました。
この時期の
お床は、
「開門落葉多」
(門を開けば落葉多し)
のお軸が使われる事が
多いです。
禅語で、
「聴雨寒更盡、開門落葉多」
雨を聴いて寒更尽き
(あめをきいてかんこうつき)
門を開けば落葉多し
(もんをひらけばらくようおおし)
秋深き夜更けの寒い夜、
屋根に当たる雨の音が聴こえる。
朝、庭の門を開いてみると、
多くの葉が落ちている。
昨晩の雨の音と思ったのは、
葉が散って屋根にあたる音だったのか。
というような、
晩秋の風情を表現したものです。
禅語として解釈すると、
「開門」とは、
単に門を開くということではなく、
悟りを開くという意味でしょうか。
「悟り」など、
難しい事はわかりませんが、
雨だと思っていたのが、
実は落ち葉だったという事。
物事は、
実際に体験、
目にするまでわからない。
「百聞は一見にしかず。」
の様なもので、
中に閉じこもって、
ああでもない、
こうでもない、
と無意味に思いを巡らすよりも、
一歩外に出てみると、
素晴らしい世界が、
待っているよ。
という感じに
私は解釈しております。
それにしても、
禅語というのは、
すごいですね。
たった10個の漢字だけで、
紅葉した葉っぱが、
落ち葉となっている、
晩秋を想像させてくれます。
さらに、
その中に、
様々な意味が込められている。
なんてすばらしい
漢字10個の並びでしょうか。
少しでも、
理解できることに、
感謝です。
と感動したところで、
真っ赤に紅葉した
ハナミズキの葉っぱが、
庭一面に降っております。
あ。。。
- 2017.11.15
- 12:32
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